らふえる訪看ICT活用日記

訪問看護業務ICT化について日々の実践から綴ります。

訪問看護というビジネスは「質」で勝負

訪問看護という仕事はボランティア活動ではありません。看護が好きだからという理由だけではできませんが、それを実現させるために訪問看護をビジネスという視点で捉えてみようと思います。

 ビジネスとは消費者に商品またはサービスを提供して、その対価を受け取る営みです。訪問看護で提供するのは看護サービスです。提供される消費者は在宅の療養者(利用者)です。

 一般的なビジネスの世界では販売しようとする商品に「いくら位なら売れるかな」と、自分たちで値段をつけます。訪問看護では国が値段を決めていますので、利用者は提供された看護サービスに対し、介護保険医療保険で定められた金額の自己負担分を支払います。

 さらに訪問看護は限られた時間内で主治医の訪問看護指示書と(介護保険の場合は)ケアマネが立案するケアプランに従って看護を提供するので、実施する内容もそこから大幅に逸脱することができません。一方で看護師がベテランでも新米でも料金に差額はつきません。

しかし訪問看護がビジネスである限り、利用者が支払った金額に見合うサービスを受けていると満足していただく必要があります。満足を得るために他のサービス業のように追加サービスキャンペーンというようなおまけをつけることはできません。

そうなると、訪問看護は質で勝負するしかないのです。つまり訪問看護は「看護の質」を常に追い求めるビジネスではないかと思います。